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破産する場合の任意売却のメリット、デメリット

前回、競売と任意売却について記載しましたが、お客様より質問がありましたので、破産する場合の任意売却のメリットとデメリットを記載します・・・。
メリット
①破産管財人が選任されない可能性があります
 住宅を所有したまま破産申し立てを行いますと、ほとんどの場合、破産管財人が選任されます。破産管財人の予納金は福岡の場合、(ケースによりますが)20万円ほどです。申立て前に住宅を売却し、その費用を減らせる可能性がります。
②売却価格が有利です
 市場価格に近い値で売却できるため、競売よりも高い金額で売却されます。そのため、返済にあてられる金額が多くなります。破産するため、高く売却されても関係ないよう思えますが、税金等の差押えがある場合、それは違います。破産しても、税金はなくなりません。税金等の差押えがある場合、税金に充てられる金額が多くなります。
③プライバシーが保護されます
 競売のように告知されないので近隣住民に知られることなく、売却できます。
④引越し費用等の捻出が可能な場合があります
 住宅ローン債権者と柔軟に交渉できるため、引越し日程や費用面でも融通をきかせてもらえる場合があります。
⑤退去日の事前協議ができます
 売却状況にもよりますが、売却日を住宅ローン債権者と打ち合わせることができるため、退去日の予定が立てやすくなります。競売の場合、裁判所からの強制執行等により退去しなければならないことがあります。
⑦売却までの期間が競売より比較的短い
 競売申し立てをされ自宅が買受人に移転する期間は、大体6か月から8か月になります。競売までの銀行の手続きがありますので、住宅ローンの滞納開始から、競売を経て自宅を失うまでは、1年~1年半の時間がかかります。任意売却の場合、買主が決まれば1か月ほどで売却がなされます。
⑧売却後の居住が可能な場合があります。
 親子間売買や投資家への売却で、任意売却後も賃料を支払い、引越しをせずにそのまま住み続けることが可能な場合もあります。更に一定期間後に買い戻す事も可能です。
当然、下記のようなデメリットもあります。そのため、お客様とよく打合せをさせていただいた上で、手続きを進めさせていただきます・・。
デメリット
①売買金額の適性の証明が必要になります。
 破産手続き申し立て前の任意売却ですと、その売却の適性を裁判所に問われます。裁判所や破産管財人が任意売却につき財産隠しととらえる場合、最悪、破産手続きが認められない可能性もあります。そのため、任意売却前に売却仲介業者と打ち合わせた上で、査定書、売買契約書、売買代金の内訳書と配当書、売却した後のローン残金が確認できる書類等を提出してもらう必要があります。
②手続きの負担があります
 競売の場合は何もしなくても手続きは進んでいきます。
 任意売却の場合は通常の売買と同様ですので、各種手続きなどの手間がかかります。又、引っ越し前ですと購入希望者の内覧等にも対応しなければなりません。
③債権者の同意が必要になります
 現在、設定してある住宅ローンの担保権を抹消しなければいけないため、住宅ローン債権者である銀行同意が必要になります。しかし、銀行内の査定によって任意売却を認めてもらえない場合や、設定した売買金額の折り合いがつかない場合、同意を得られないことがあります。
④連帯債務者や保証人の同意が必要になります
 住宅ローンについての連帯債務者や保証人の同意が必要になります。離婚した元配偶者が連帯債務者や保証人になっており、協力が得られない場合や行方不明で見つからない、連絡が取れないといった場合、任意売却することはできません。
(AN)
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