自営業者でも定期的な収入が見込めれば利用可能です
【再生前】 | 【再生後】 | |
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債権者総数 15社 借金総額 2,000万円 毎月の返済金額 20万円 住宅ローン 1,800万円 毎月の住宅ローン返済金額 別途8万円 支払合計 28万円 |
確定弁済額 300万円 毎月の返済金額 5万円 支払期間 5年 住宅ローン 1,800万円 毎月の住宅ローン返済金額 別途8万円 支払合計 13万円 |
Aさんはご夫婦で来所されました。
ご夫婦で飲食店を経営されていますが、開業資金等で借り入れを行いようやく定期的な収入が見込めるようになりましたが、開業資金を銀行で借りることができなかったため、多くのノンバンクを利用されていました。
返済を行うと生活費もままならず、住宅ローンもあったため、借り入れで生活費を補っている状況でした。
ヒアリングの結果、奥様の借金も100万円程あり、何社かはAさんの連帯保証人となっていました。
Aさんは【せっかくお得意様も増えたので、自営業も続けたい、住宅も残したいなんて虫が良すぎるのでしょうか】とおっしゃっていました。
飲食店の財務状況をお聞きし、時期によっては収入の増減がありますが、年間を通すと数年間の利益は安定していましたので、Aさんには住宅ローン特別条項付個人再生を、奥様には自己破産を提案させていただきました。
個人再生手続きは大きく分けて小規模個人再生と給与所得者等再生の2つがあります。
小規模個人再生は、将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあれば、自営業者でも利用可能です。
(給与所得者等再生は、給与又はこれに類する定期的な収入を得る見込みが必要ですので、自営業者の利用はできません。)
福岡地方裁判所でご夫婦で申立て手続きを行う場合、財産状況がより明確になることから、手続きがスムーズにいく傾向があります。
又、夫婦内で同一の書類がありましたら、一部についてはコピーで補える場合もあります。
ご夫婦は当然家計は同一ですから、一方が解決しても全体の解決とはならない場合もありますので、当事務所では全体での解決を提案させていただいています。
奥様の希望もAさんと同じだったことから、Aさんは住宅ローン特別条項付個人再生を、奥様は自己破産を申し立てました。
結果として、Aさんの希望通り、自営業を続け、住宅を残したまま解決に至りました。